« 恥ずかしさを乗り越える | トップページ | 学ぶという事 »

短大生との言い争い

忘れられない言い争いがあります。


 何時も反抗的で態度の悪い学生がいました。
授業中にしょっちゅう長い髪をいじり鏡で化粧を確認する18歳の女子学生です。
 あるとき腹話術の事で注意をしたら「先生はあらさがしばかりする」と言い返してきました。
「あらさがしではなくて気が付いたことを注意しただけです」 

「気の悪いことばかり言われたらヤル気無くすわ」 

「上達したいという気持ちはないの?」 

「けなされたらヤル気無くなる」 

とふくれっ面になり私の方も苛立ってきました。


ついに
 「やる気ないのなら授業にでなくてもいいですよ」と言ってしまいました。 

その子は荒々しく机の上の持ち物を鞄に放り込み 

身体で怒りを表しながら教室から出ていきました。

 

イヤーな空気が教室に漂い、授業を元に戻すのが大変でした。 

学生課に行って事の次第を話すと 

「教室から出すのはねえ・・・・学生には授業を受ける権利というものがありますから」と言われました。

家に帰ってアドバイザーに相談しました。 

自分の大人げない態度も反省しましたが、 

やはり授業のやり方や指導法にも問題があることに気が付きました。

自分の容姿の方が気になるような授業を私はしていたのだろうか 

「あらさがしばかりされてる」と感じる彼女を これまでほめたことがあっただろうか。 

私の教育アドバイザーである娘は、イギリスの大学で2年間学生をやっていました。

 

海外の自己主張の強い学生たちが何を言っても 先生は理論で組み伏せたそうです。 

先生には何を言っても言い負かされる、太刀打ちできないというのが定説になっていて それ故に先生はリスペクトされていたそうです。

 

そんな先生ばっかり?と聞けば 

先生になるという事はそういう事だと言いました。 

ディベートのトレーニングをして、学生にはないアカデミックな知識を身につけ

冷静な分析や対応ができないと先生にはなれない 

大学の先生は高い給料をもらって信頼される立場にあるんだから

 

それを聞いて私は「やっぱり未熟だ」と反省しました。

 

次の授業の日、教室に行くとあの学生が何もなかった如くに何時もの席に座っていました。 

思いきり言いたいことを言ってすっきりしたのでしょうか。 

言い過ぎたことを謝ろうかどうか悶々としていた私の方があっけにとられました。

それから私たちの関係はとてもよくなり、別れが惜しまれるような 

心に残る学生になりました。
ぶつかり合ったことは無駄ではありませんでした。

 

 

|

« 恥ずかしさを乗り越える | トップページ | 学ぶという事 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/3850/65152592

この記事へのトラックバック一覧です: 短大生との言い争い:

« 恥ずかしさを乗り越える | トップページ | 学ぶという事 »